S.R.I(ShiroSano Research Institute)

佐野史郎さんを愛し、佐野さん出演作を研究する研究所

家政婦は見た!26 華麗な外交官一族の愛と欲 女たちの乱れた関係…秋子、大統領を討つ!?

家政婦は見た!26
華麗な外交官一族の愛と欲 女たちの乱れた関係…秋子、大統領を討つ!?

制作:大映テレビ テレビ朝日
プロデューサー:関拓也  柳田博美  木村康信  塙太志  塙淳一
脚本:柴英三郎
音楽:坂田晃一
出演:市原悦子 かたせ梨乃 北村総一郎 佐野史郎 田畑智子 金沢碧 野村昭子 音無美紀子 若林豪 夏木陽介

テレビ朝日開局50周年記念特別企画 家政婦は見た!ファイナル
※シリーズ最終作です。
Amazonプライムビデオで見ました

作品のあらすじ

今回、大沢家政婦紹介所所属の家政婦・秋子(市原悦子)が派遣されたのは外務審議官・宮木一政(佐野史郎)の屋敷。とある日、地方新聞の女性記者・利根奈央(田畑智子)が「外交官三代」という企画記事の取材で宮木家を訪ねてくる。一政の妻・由子(かたせ梨乃)は笑顔で迎えるものの、奈央の本当の目的が、各国大使を歴任した一政の父・浩文(北村総一朗)への取材だと知り激怒。奈央を追い返す。どうやら明らかにしたくない「過去」があるらしい…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

土曜ワイド劇場の名物シリーズ「家政婦は見た!」最終作に佐野さんが出演。

マスコミ・政府を揺るがす「アフリカのある共和国との密約」をめぐる国際的なスキャンダルをベースにしたスケールの大きい物語となっているが、描かれるのは「家族」と「絆」の物語。

スキャンダル情報流出を防ごうとする、外交官の家族たち
夫や息子、娘の未来を案じる妻
事件により未来を奪われた家族たち
祖父を案じる孫
なくなった妻のことを思う夫
昔お世話になった人を思う女性
遠い祖国を思う、日本滞在の外人たち、そしてそのサポートをする女性

いろんな家族・絆があって、どれも形は違えど幸せを願えばこそ…その思いが絡みあったお話である。

しかし、改めて「家政婦は見た!」を何本か見たが「劇場中継」のようなドラマだなぁという印象。秋子は派遣先の複雑な事情をモノローグではなくて独り言で視聴者に説明してくれるし…登場人物も内緒の話をがんがん秋子の前で話すし、おいおいおいと突っ込みどころ満載(笑)

そんなわけで秋子が誰に味方するかははなからわかりきっているのだが
このシリーズによくある、財産分与とか愛人とかがあんまり絡んでこないので肝心の見所がただの人情劇になってしまった気がする。もったいない。Gメンが二人もキャスティングされていて絵面が強いがドンパチはない(あたりまえ)。サブタイトルに「愛と欲」「乱れた関係」とある割には中身はそうでもないし(色気もない)。ファイナルなので後味さわやかにしたかったのか…?

佐野さんは外務審議官でかたせ梨乃さんの旦那様。

いつもこういうエリートの役だと「お堅いながら嫌味な雰囲気の男性」が多いが…花をスケッチするなどの芸術肌で淡々と物事に対処するエリート&クールな旦那様…いや…クールというより「冷めている」のかな。外務審議官としてちょっとやそっとのトラブルには動じない…というキャラクターを形成している印象。かたせ梨乃さんがかなり感情的な奥様を演じているため、佐野さんの淡々とした芝居が際立っているのかもしれない。

あとてっきり佐野さんに愛人でもいる設定なのかと思いきやフツーのおとーさんだったのでやや肩透かし…まぁかたせさんが奥様なら愛人なんかいらないよな(個人的感想)。お父様が北村総一朗さんというのはなんかわかる。目の雰囲気が親子っぽくていい感じ(笑)。

ここまでいろいろ書いたが…なんでこのドラマに佐野さんみたいなリアルな口調で芝居をする役者をキャスティングしたのかよくわからないな~と思いながら視聴。出番もあまりないので、本当は演じるべき人がほかにいて、たまたま佐野さんになったとか…などと邪推したり…もやもやしながら鑑賞していると終盤にさしかかったあたりで…

お父さん(北村さん)から写真を一枚手渡された、息子の佐野さんが
写真を見て一言…



「お母さん…」




「おかあさん!?」
ま、まさかこのために
佐野さんを呼んだのではあるまいな?!



か…考えすぎか…

考えすぎだよな…

仰々しいお芝居の中で徹底的にクールにふるまう佐野さんを堪能できる1作(笑)
視聴はアマゾンプライムビデオやテラサなどで手軽に行えます。
ぜひぜひお時間ありましたらどうぞ。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:宮木一政
職業:外務審議官
女性関係:由子(かたせ梨乃) 一男一女あり。愛人は無し。

おまけ

工藤はアマゾンプライムビデオで鑑賞したのだが、
このファイナル、土曜ワイド劇場で放送されたシリーズの通し番号で行けば「26」。でもAmazonでは「24」となっていた。つまり2本欠番になっているということで、ちょっと気になってWikipediaにてラインナップ調べてみる。

欠番となっているのは「1」と「17」。

第1作「松本清張の熱い空気 家政婦は見た!夫婦の秘密“焦げた”」(1983年)
稲村春子(達也の妻) - 吉行和子
川原寿子(春子の妹) - 山口いづみ
川原則夫(寿子の夫) - 高岡健
大津(達也の弟子) - 中丸新将
稲村正一(稲村家の長男) - 佐野大輔
稲村健二郎(稲村家の次男) - 柴田一幸
稲村ツネ(達也の母) - 鈴木光枝
稲村達也(大学教授) - 柳生博

最初の作品は現在は1としてカウントしないケースがあるそうでこれは納得。
松本清張先生も「後はオリジナルで好きなように作っていい」といったとか

参照:市原悦子はなぜ『家政婦は見た!』の主演になれたのか…視聴率30%超を記録した“土ワイ”の制作秘話 | 文春オンライン


「17」はなんで外してあるんだろう?DVDBOXにも収録されていないのですよ。なにかクレームがついたのかしら。ご存じの方いらっしゃったら教えてほしい。

第17作「花の一族、愛と欲のからみ合い 家元の座を狙って妻、姑、娘、愛人たちの戦いが始まった」(1999年)
高根沢竜生(華道高根沢流 家元) - 田村亮
高根沢理枝(竜造の妻) - 夏樹陽子
高根沢光子(竜生と春子の一人娘) - 渋谷琴乃
高根沢竜造(竜生の弟) - 寺泉憲
高根沢歌子(竜生の母) - 東恵美子
竹村烈 - 本田博太郎
岩木有作 - 嶋尾康史
川野日出(竜生の愛人) - 藤井佳代子
中山長三(元総理大臣) - 神山繁
中山道子(中山の娘・参議院議員) - 野川由美子
高根沢春子(竜生の妻) - 山本陽子