LSDーラッキースカイダイアモンド
作品データ
公開日:1990年
企画:ジャパンホームビデオ(株) 小椋事務所
プロデューサー:小椋悟
脚本・監督:橋本以蔵
脚本アイデア:なんきん
出演:網浜直子 中村れい子 佐野史郎
作品のあらすじ
不気味な悪夢にうなされつづける少女・洋子(網浜直子)は、自身の恋人であり若き天才医師である片山(佐野史郎)が院長を務める病院で、姉の桜子(中村れい子)に看病されつつ入院をつ続けている。しかしその治療も空しく症状が回復しない。洋子は深刻な精神障害を患っており、脳を手術するしかない…と片山は言う。洋子は疑問に思いながらも手術に同意する。
とりおこなわれる洋子の手術…何かがおかしい…劣悪な環境の出術室。脳手術を楽しむ片山。なぜか手術の助手をしつつ片山に性的な奉仕をする桜子。
そもそも三人がいる場所は「病院」なのか?
本当に医師と患者・姉と妹・恋人の関係なのか?
霧の中をさまようような記憶の中、洋子の脳裏に真実が見え始めたとき
本当の恐怖が始まる…
映画の見どころ(独断と偏見)
※下書き保存日「2023-01-31」だって!長く寝かせていました。
2026-03-04 佐野さんの誕生日に公開してみます
この作品は佐野さんの出演作のなかで最も観る人を選ぶ問題作。
佐野さんご本人でさえも「お腹いたくなっちゃった」らしい…
なので、この作品についてはどう書くか悩んでいたが
観たことあるからね…そろそろ書くことに(笑)
以前、つらつらと記した【死霊の罠2 ヒデキ】の記事
その記事の中で、
日本に突如生まれた本格派ゴアスプラッタ映画「死霊の罠」のヒットに、ホラー2作目を作ろう!と盛り上がったが、創りたい作品の方向性が異なり、「ジャパンホームビデオ」と「ディレカン」での2作目製作がお流れ!、その間にいろいろあって、そのあと「死霊の罠2 ヒデキ」が作られた
といったことを書いた。
その「間にいろいろあった」に該当するのが
この『LSDーラッキースカイダイアモンド』である…。
あくまでホラー作品作りにこだわった「ジャパンホームビデオ」は、「死霊の罠」のヒットも受けてか、スプラッタ物をやるぞ!と一部のマニアに有名だった「ギニーピックシリーズ」を「ザ・ギニーピッグ」として復活。
第1弾、第2弾とリリースをし、第3弾の監督に指名されたのは『スケバン刑事』『君の瞳をタイホする!』などのメジャードラマの脚本家でもある橋本以蔵監督。橋本監督のもとで「ザ・ギニーピッグ第三弾」=『LSDーラッキースカイダイアモンド』の撮影を開始。
『LSD』は1989年に撮影が進められていたが、
撮影中に超有名なあの幼女誘拐事件が発生…
(撮影現場に刑事が聞き込みに来たらしい。誘拐事件の犯人が「ギニーピッグ」のビデオを持っていた…とかなんとか…)
あの事件の影響で、その後ホラーアニメやスプラッタ映画・ドラマは憂き目を見ることになり、「ギニーピッグ」シリーズは復活どころじゃなくなった…そして撮影は完了していたものの『LSD』の発表はいったんお蔵入りになったそうな。
そして、冷却期間を経て、1990年に解禁…
知る人ぞ知るマニアックなビデオ映画として現在に至る…
そんないわくつきのビデオの見所を書いたところで見られる人は少ないのかもしれないし(現在のところ輸入盤DVDを手に入れるくらいしかまともな視聴手段がない)いろいろな意味で鑑賞に堪えうる作品なのかどうか…という感じではあるが、勇気を振り絞って書くぞ。
ネタバレ全開なので、
未見でネタバレ厳禁な人はそっと閉じてね…
佐野さんの役はイカれた男の役で(身もふたもない)医者のように装っていて、洋子の恋人として治療を施すのだが…その行動と言動を見る限り本当に医者の免許をもっているかどうかあやしいのである…ここが物語のカギ…
とりあえず確実に言えることは…
これまで佐野さんの演じた役の中でたぶん一番やばい奴。
洋子へバナナを食べさせようとしたり、ベットで絡みついてみたり…監視カメラがとらえる映像として映し出されるざらざら画面のラブシーンはまぁまぁエロい。ベタだがエロい。ここまではまだ許せる(許すんか)。
その後、手術と称して洋子の頭蓋骨を開けて脳みそを触りながら桜子に口淫をさせ恍惚に耽り、絶頂への興奮でゴキブリをバシッと捕まえかじって食べるというシーンが登場する。
…頭のおかしい文章だと思う。だが、観たままを書いてるので許してほしい。
危ない薬であちらの世界に飛んで行っているとしてもこのシーンが恐れ戦いていいのか笑っていいのかちょっとよくわからないので脚本のト書きを見てみたい…佐野さんを愛してやまないわたしですらちょっと評価に困るシーンであるが、きっと佐野さんもこやつの行動になんとか意味をもたせて頑張って演じたのだと信じたい。
さて、物語の解説にがんばって戻ってみよう。
実は、洋子と桜子は姉妹ではない。また片山も洋子の恋人などではなかった…病気を治療する風を装っている桜子と片山だが、実は街をただ歩いていた洋子をさらい、おもちゃとして監禁しているのだった(暗示するシーンがインサートされる)。
謎の開頭手術を受け、激しい痛みに襲われる洋子。そりゃそうだ。まともな手術ではないのだから。生きているのも不思議なのだがそこは目をつむる。
手術後、いかれてる桜子からなぜかザクザクと刺され、臓物が飛びだしたりしてお気の毒な洋子。激しい痛みに耐えつつ…逃亡を試みる。
手術室へ向かうと全身に花をまとった桜子が現れ(何かのオマージュなのかな…)、死闘を繰り広げる…もはやこの辺からは話をどうとらえていいのかわからなくなる。このビデオは観ている我々もだんだんトリップする成分が組み込まれているようだ。そう思いたい。そして、桜子に致命傷を負わせ(?)なんとか脱出を試みる洋子の前に現れる一つの段ボール箱…
段ボールの中からのこぎり(おそらく段ボール用のこぎり)で穴があけられていく。恐怖におののく洋子。そしてあけた穴から手足がでて、白塗りの顔がババーンと登場!
「ダンボール史郎」…わが麗しの佐野様の登場である
…頭のおかしい文章だと思う。だが、観たままを書いてるので許してほしい(2回目)
怪しい薬(アセロラドリンクっぽい)をグイっと一気飲みし、洋子の行く手を阻む片山。お腹から飛び出た臓物をいやらしく触る。洋子はとにかく悲鳴の嵐…ずっと叫んでいる。すごく元気。
落ちてた金づちで片山の頭を殴った洋子、だが片山はひるまない…洋子に覆いかぶさりまた臓物に手を伸ばし、触る…
その臓物の愛撫の仕方がいつもの佐野さんの優しい手のしぐさで、ラブシーンのような絡みに一瞬ときめいて気が緩むわたし(←上級者)
そこで洋子が反撃。手にした凶器で、片山を段ボールごしにグサリ。最初その痛みに驚く片山だったが…最終的に自らもお腹をグサリグサリと…
この謎の自傷行為…推測の域を出ませんが、最初、片山は他人の肉体…特に「中身」の触感に興味があって、洋子をさらって監禁し脳みそやら臓物を弄んだわけですが…最終的には自分の肉体に興味が移り、息絶えた…と解釈。
肝心の洋子は…というと結果的に監禁部屋を脱出できず、怪しい薬をあおって、絶望感に包まれたままラストを迎える…
そして、機械的に挿入されるテロップ
「この72時間後、彼女は発見され、病院に収容された。」
おいおいおい
3日も脳みそ臓物丸出しでは無理だろうよ…
しかし…これほどまでにゴアシーンか叫ぶシーンで埋め尽くされている現場というのはどういう雰囲気なんだろうか。カットがかかったら「いまのすごかったねー」とか言って笑いあっててほしい…なんて思ったりする(笑)
ここからは余談
「インスマスを覆う影」の記事でも書いたが…工藤は小さいころから「怖いもの嫌いなくせに、怖いものを見たい」という自分でもよく説明付けられない感情を秘めております。
ホラー映画とかとても苦手ですし、痛いのも気持ち悪いのも苦手で
怖いものは極力避けて生きているんですけど周期的にそういうものを摂取したくなることがありまして…なんでしょうね?性癖?
これいまだに自分でも説明がつかず、親に相談しても「変な子ねぇ」って言われ「そうだよね、変な子だよね…変ならまぁ仕方ないか…」くらいの気持ちでいるんですけど心理的になにか説明付けられるものなんでしょうかね…
周期的にやってくるその感情を鎮めるために小学生の工藤がやっていたこと…それは
「レンタルビデオ店で、怖い映画のパッケージの写真を見ること」
だったんですね。
で、まだ佐野史郎さんの「さ」の字も知らない頃に
このビデオのパッケージにも出逢ってた!
内容が全然わからないパッケがとっても怖かったわ!
そんな思い出もあります。
あとね、あんまり信じてもらえないかもしれないけども
ダンボール史郎のシーン
地上波の結構いい時間に流れたことがあるんですよ!
「関口宏のハトが出ますよ」に佐野史郎さんが出たことがありまして……
「ドラキュラ」の特集回だったですけども、佐野さんってこんなに怪奇俳優なんですよ~!っていうイメージ画像として「ダンボール史郎」のシーンが流れたんです!
佐野さんもまさかそれ流されると思ってなかったのでは?(笑)
ちなみに
工藤はダンボールのシーンをテレビで観て
この映画をずっと「コメディ」だと思っていた(笑)
現場からは以上です。
佐野史郎さんの役どころデータ
役名:片山
職業:医師…なのか…本当に?
女性関係:洋子の恋人…なのか?
※キスシーンとラブシーン(?)それなりにあります…
おまけ
頑張ってスタッフロールを起こしてみました(笑)
出てくる順にそのまま記載。
これを見ている方で、当時の現場にいらっしゃった方がいたらぜひ話をきいてみたい。
キャスト:網浜直子 中村れい子 佐野史郎
撮影:藤石修
照明:淡路俊之
美術:福田秋雄
演出捕・編集:岩浪美和
助監督:大野譲司 石山武彦
音声:塩川泉
VE:宮本忠義
撮影助手:柳田裕男
照明助手:岩切天平
制作担当:芳賀健治
制作助手:梶原倫子
脚本アイデア:なんきん
美術セット:田代実
美術助手:吉田宏治 染谷真理
SFXメイク:有吉奈津子
ヘアーメイク:大榎明美
スタイリスト:遠井玲子
スタイリストアシスタント:住吉由希子
サブスタッフ:皆川武 長島朗 中村誠 藤井健治
スチール:前田タケシ
宣伝美術:八木康夫
編集・MA:コスモスタジオ
音響効果:小川勝男
音楽:キットカットクラブ
協力:(有)スノビッシュ 加藤總男 谷健児 石塚茂雄
小杉産業株式会社 日本製靴株式会社 株式会社カインドウェア アンドレ
SANTA-CATALINO
※そのほか3社あるがロゴなのでよくわからず…たぶん一つはguildB(当時の佐野さんの事務所)
企画:ジャパンホームビデオ(株) 小椋事務所
プロデューサー:小椋悟
脚本・監督:橋本以蔵




