S.R.I(ShiroSano Research Institute)

佐野史郎さんを愛し、佐野さん出演作を研究する研究所

夜の事情(1994)

火曜サスペンス劇場「夜の事情」

放送データ

放送日:1994年1月25日火曜 21時03分~22時54分
制作:テレパック 日本テレビ
プロデューサー:松村あゆみ 小橋智子 清水一夫
原作:連城三紀彦「夜の二乗」
脚本:高田純
出演:佐野史郎 芦田伸介 久我美子 竹内力 金久美子 田村翔子 浜田晃 ほか
主題歌:中村彩花「遥かな時を越えて」

作品のあらすじ

国税局課長補佐・外浦(佐野史郎)の妻・幸枝(金久美子)が自宅で絞殺された。また同時刻、外浦の真鶴の別荘で愛人・玲子(田村翔子)も絞殺される。外浦は幸枝の不倫に腹を立て殺したと自供。また玲子は自分が殺したのではなく新しい男に殺害されたのだと話した。

定年まで10日の安原刑事(芦田伸介)が捜査に臨むが、捜査線上に幸枝の不倫相手も、玲子の男も出てこない。外浦は玲子も殺害したとにらむが、外浦の自宅から真鶴までは100キロもあり、妻と愛人とを同時刻には殺せない。アリバイのほころびを懸命に探す安原刑事を翻弄するかの如く、外浦は「妻を殺したのは自分ではないが、玲子を殺したのは自分だ」と自供を一転させて…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

ノリに乗っていた佐野さんを満を持して火曜サスペンス劇場の主演に抜擢した本作。

佐野さん自身、火曜サスペンス劇場への出演はそんなに多くない。


濡れぎぬ…1991年4月23日放送/主演:竜雷太
女検事・霞夕子6・別荘の女…1988年11月放送/主演:桃井かおり
女検事・霞夕子7・自転車に乗る女…1989年4月放送/主演:桃井かおり
救命救急センターシリーズ…2000年~2002年放送/主演:斉藤由貴

 

主役は後にも先にもこの「夜の事情」だけ。

なんといっても見どころは、「芦田伸介 対 佐野史郎」だと思う。
芦田さん演じる刑事は定年退職を目前に控えていて、これが最後の事件になるであろうと懸命に取り組むのだが、佐野さん演じる外浦はひょうひょうとしており、感情を見せずに自供を変えて刑事を翻弄し続ける…しかしその外浦もまた「タイムリミット」に追われている存在であった…という対比が素晴らしい。奇抜な芝居一切なし。


登場人物は少ないし、怪しい人物はほとんど出てこないのですが、当時このドラマを観ていた小学生の工藤。最後に「ああ!こういうことなのね」という感動がありました(笑)

あと好きなシーンは、捜査に行き詰まって、もう手詰まりか…というときに芦田さんと久我美子さんがねぎらいの旅行をします。その時に犯行のヒントに気が付くんですけど、「こんな芦田伸介、観たことないわ!」っていうシーンなんですよ(笑)観る機会がありましたら是非皆様に観ていただきたい。


ちなみに、原作は「夜の二乗」。オチを知ってしまうと何ともうまいタイトルだなぁと思うが、出オチのような気がしないでもない。それをドラマでは「事情」と変えているところが好きです。

 

あれ?佐野さんファンとしての見どころが書かれてない…?
実のところあまりカッコいい役ではないんだよな~
知能犯でも、狂った殺人犯でもないですからね。
エリートであることのむなしさ、タイムリミットが迫る寂しい男のオーラがただただでてます。

ケーブルテレビでたまーに再放送されるようなんですが、芦田伸介さんの名前が大きすぎて見逃されることも…再放送をみかけたらぜひ鑑賞してみてください。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:外浦淳一 
職業:国税局課長補佐
女性関係:妻と…愛人?

いい家住んでて、いい車乗っていて、きれいな女性を侍らせても
結局大事なものは自分自身…自分の人生をちゃんと生きたらよかったのに。

おまけ:佐野史郎さんのツイッターより