S.R.I(ShiroSano Research Institute)

佐野史郎さんを愛し、佐野さん出演作を研究する研究所

ずっとあなたが好きだった(1992)

金曜ドラマ「ずっとあなたが好きだった」

放送データ

放送期間:1992年7月3日から1992年9月25日 金曜22時/全13回
制作:TBS
プロデューサー:貴島誠一郎
脚本:君塚良一
出演:賀来千香子 布施博 佐野史郎 宮崎ますみ 高田敏江 橋爪功 野際陽子 他
主題歌:サザンオールスターズ涙のキッス

作品のあらすじ

初恋の人を忘れられないまま、エリート銀行員・桂田冬彦(佐野史郎)とお見合い結婚をした西田美和(賀来千香子)。幸せな新婚生活…のはずだったが、夫は仕事優先、蝶の標本やゲームが好き。なおかつ極度のマザコンで困惑する。また息子を愛するがゆえに、異常な”善意”で新婚生活に割り込んでくる姑(野際陽子)との生活に息が詰まる美和。かつての恋人・大岩洋介(布施博)と偶然に再開。結婚生活の相談をしていくなかで、次第に大岩への思いが募っていって…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

何処のサイトを観ても大抵は「冬彦の物語」として説明されているが、本来は「許されざる恋を成就させる美和と洋介のおはなし」である。貴島プロデューサーは、当初ロミオとジュリエットのような物語を想定していたそうな。


また冬彦役をお願いするにあたり、貴島さんは佐野さんに

「新妻が、マザコン夫が気持ち悪いからと初恋の男と再会し不倫する。どう考えても奥さんが悪いんだけど、これをどうにかマザコン夫のほうを悪く見せたい。それにはどうしたらいいですか?」
と相談したそう(週刊女性の記事より


このやりとりからしても、初めは冬彦を押し出した話ではなく
あくまで不倫を純愛に見せるための「悪者」として冬彦が配置されていたのである。

しかし、実際撮影が始まった際、『野際さん演じる母親・悦子がけがをした冬彦の指をくわえて止血し、冬彦がさらにその指をくわえる』というシーンが生まれてしまったことから、冬彦はより強烈なマザコンキャラになり、悦子もまた最強の母親キャラになったという…そこが話題になり、視聴率もあがり、冬彦の出番が増えていった…

なので、きっとドラマを観た人にとっては「冬彦の物語」として認識している人が多いのが現状なのである。


だが、佐野ウォッチャー工藤としては、「冬彦は異常ではなく、どこにでもいる人を単にディフォルメしているに過ぎない」という観点でこのドラマを観ている。

そのため最終回「ずっとあなたが好きだった」のタイトルが物語として「回収」された時、毎度工藤は涙を流すのだ。このドラマは、不器用な人たちの愛の物語であり、家族や恋人、友人のことを慮ったうえで一番大切なことは何かを考える物語である。

また、最終回を観終わってからもう一度鑑賞すると冬彦のそれぞれの行動をまた違った想いで受け止めることができる、2度おいしいドラマでもある。

地上波での再放送の機会が意外とあり、TVerでもすでに2回以上は配信されている。常に見たい方はパラビなどの配信サービスで比較的容易に鑑賞することができる。

※佐野さんの見どころは改めてつづります…!!!

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:桂田冬彦(かつらだふゆひこ)
職業:銀行員→消費者金融
女性関係:妻・美和と幸せな生活を送りたかったとおもいます…


東大卒のお坊ちゃん。父が死んで母親に育てられた。欲しいものは何でも買ってもらえるという生活環境であったが、一方子供の頃は勉強を強いられ、友達が全くおらず、成人しても仕事一本槍で女性経験もなかったということもあり、コミュニケーション力が不足しているように思う。そのため妻・美和にうまく気持ちを伝えることができない様子。冷たくふるまっているようにみえるが、実は美和のことが大好きでたまらないようで…