S.R.I(ShiroSano Research Institute)

佐野史郎さんを愛し、佐野さん出演作を研究する研究所

おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!第8話(2024)

おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!第8話
【秋祭り決戦編!絆を守れ!花火とタコ焼きと煉獄の古池さん!? 】

放送データ

放送日:2024年2月26日 土曜23時40分

企画:市野直親(東海テレビ
原作:『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』練馬ジム(LINEマンガ)
制作:東海テレビ The icon
プロデューサー:松本圭右(東海テレビ)古林都子(The icon)渋谷未来(The icon)
脚本:藤井清美
演出:二宮崇
音楽:鈴木ヤスヨシ
主題歌:「Dancing Dreamer」4-CaraT(RISING RECORDS)
オープニング曲:「アプデライフ」FANTASTICS from EXILE TRIBErhythm zone

出演:原田泰造 中島颯太FANTASTICS)城桧吏 大原梓 東啓介 渡辺哲 松下由樹 富田靖子

ゲスト出演 佐野史郎 

作品のあらすじ(ネタバレ)

昭和生まれの51才・沖田誠(原田泰造)は「銀杏事務機器リース」に勤めるサラリーマン。そのデリカシーのない言動のせいで家族や会社の部下たちにまで嫌われていた。

妻・美香(富田靖子)の友人の息子・五十嵐大地(中島颯太)がゲイであることを知り、なかなか簡単には受け入れられない誠。さらに、その大地が引きこもりの息子・翔(城桧吏)とつきあいがあることにたいし、誠は不用意な言葉で翔を怒らせてしまったりする。息子の気持ちを理解するため、自らのアップデートを誓う誠。

第8話では会社でトラブルが発生。リース用のコピー機に不具合が発生したという「言いがかり」に巻き込まれ、所謂カスタマーハラスメントに遭遇。納得いかないが対応しようとする部下たちを尻目に、古池(渡辺哲)は独断でコピー機製造会社にアポなしで出向く。20年前の飲み友達だというコピー機製造会社の専務・鍋岡(佐野史郎)に不具合が言いがかりであることを証明してもらうために…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

沖田誠(原田泰造)が身の回りに起こるさまざまな出来事・価値観に触れ、『自分の常識』をアップデートしていく。すべてのひとの『好き』を肯定していくものがたり。

佐野さんが唐突にゲスト出演です!!

佐野さんの役どころはもともとコピー機製造会社「福芝テック」の複合機・Cシリーズ開発者で現在は、出世して現場からは離れている…という設定。お話し的にかなり堅物か‥?と思いきや

「久しぶりの ”とってもいい人” 役!!(笑)


「情に厚い」技術者といった役柄にほっと胸をなでおろすわたし。哲さんが演じる古池さんを「ぴょんちゃん♪」と呼ぶかわいらしさときりりとした技術者のまなざし、そして飲み仲間を思う優しい表情に完全にノックアウトされて、もう5回くらい観返してます!すてき!こんな上司のもとにつきたい(笑)

佐野史郎さんと渡辺哲さんは劇団「シェイクスピア・シアター」の旗揚げメンバー。
1975年からのおつきあい。

今回、渡辺哲さんの出演にあたり、「共演が見たい」という松本プロデューサーからのオファーに対し、「哲くんと芝居できるなら」と快諾し、出演が決定したそうな。また、哲さんも「個人的には、一緒に初舞台を踏んだ、“しーくん”と台詞をかわしたのが嬉しかったです」とのこと…

哲くん・しーくん…本当にそう呼び合っていたのかしら…(かわいい)
ナイスオファー。

佐野さんのコメントを引用します。

若き頃より気心の知れた仲間と再会する昭和の会社員役は、実人生とも重なりました。劇団の旗揚げに共に参加した渡辺哲との共演は本当に久しぶりで、撮影の合間には、ついつい半世紀も前の劇団時代の思い出話に花を咲かせてしまい、主演の原田泰造さんにはご迷惑をおかけしていたかもです。そんな我々を微笑ましく見ていてくださったことに感謝!!であります。

そして撮影現場のその空気は、そのまま演技以上の関係性となってドラマの物語と重なっていたかもしれません。世の中の道徳や価値観の変化に順応することができずにいる姿に我が身を振り返り、それでも熱意を持って仕事に取り組むことの大切さは変わらないことも実感しました。ドラマの撮影現場もまた、同様なのだなと思いました。

佐野さん、ゲスト回に寄せるコメントもとっても真面目です。
好きです!(n回目)

変化に順応できずにいる姿に我が身を振り返り…とありますが、わたしが抱く佐野さんのイメージは「とりあえず興味を持ったもの、新しい情報に触れてみて、多面的にものごとをぐるっと見回し、良いとされるものの”闇”の部分・悪いとされるものの”光”がさす部分を見つめ、取捨選択していく」という感じなので、価値観の変化には柔軟にご対応されているような?…まして一度大病を患ったご経験もあるし…つねにアップデートはされている気がするのですが、どうなんでしょう。ちなみにわたしはたとえ佐野さんが昭和な頑固オヤジでも平気ですけど!(謎アピール)

本当は2月に島根で開催された朗読イベントがありましたが泣く泣く断念して…
2月佐野さんに会えないよ~なんて思っていたのですが
突然のゲスト出演、とてもハッピーな気分。ありがとうございました。

鍋岡専務、とっても素敵なおじさまでよかった…


ここからはおまけ

佐野さんの自伝的著書「こんなところで僕は何をしているんだろう」の中で、「シェイクスピア・シアター」のことが触れられているのですが、それによれば佐野さん・哲さんとあともう一人田代隆秀さんという役者さんの三人でつるみ『三大バカトリオ」としていろいろ楽しくやりあった仲なんだそうです。哲さんは「よく舞台上で屁をこいていた」と書いてありました。(笑) 短いシーンながら、哲さんとのお芝居、楽しかったのではないでしょうか。劇団時代の思い出話もさぞかし盛り上がったことでしょう。


※佐野さんは「シェイクスピア・シアター」を1979年(5年目)で退団し「状況劇場」へ行きました。一方、渡辺哲さんは裏方の仕事もやっていた都合で抜けられずに抜けられず(?)全38作品の連続公演中37作品に参加したそう。哲さんの映画デビューは1985年黒澤明監督の「乱」。1986年佐野さんの映画デビュー作「夢みるように眠りたい」にもご出演されています。


※田代隆秀さんも「シェイクスピア・シアター」の旗揚げメンバー。その後、第2期メンバーの中島晴美さんと退団し「劇工房ライミング」を設立。いろいろな舞台に客演し、その後は「劇団四季」に入団。現在も舞台を中心にご活躍されております。佐野さんとの直接的な共演はないはずなのですが、TBSの『東京エレベーターガール』において、佐野さんが演じた前野課長が、中嶋朋子さんと不倫したことにより左遷されてしまった後、二人の上司がサービス課長として着任するのですが、最終回に着任した水口課長が田代隆秀さんでした(笑)なんだか不思議なご縁ですね。

番組はTVerやFODサイトから配信で追いかけることができますので
ぜひチェックしてみてくださいね!!

tver.jp

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:鍋岡(なべおか)
職業:福芝テックの専務。古池正則(渡辺哲)とは20年前の飲み友達で「鍋ちゃん」「ぴょんちゃん」と呼び合う仲。
女性関係:左手薬指に指輪はしていたので、既婚でした(笑)

 

火だるま槐多よ(2023)

火だるま槐多よ パンフレット

※劇場でパンフレットを買いました!サイン入りで嬉しい。
※2023年12月23日鑑賞しすぐ書き始めたのですがまとまりきらず年を越してました

火だるま槐多よ

作品データ

公開日:2023年12月23日
プロデューサー:坂口一直 村岡伸一郎 小林良二
監督:佐藤寿保
撮影:御木茂則
美術:齋藤卓 竹内悦子(A.P.D.I)
照明:高原博紀
音楽:SATOL aka BeatLive 田所大輔
助監督:伊藤一平 
製作:スタンス・カンパニー 渋谷プロダクション
配給:渋谷プロダクション

出演:遊屋慎太郎 佐藤里穂 工藤景 涼田麗乃 佐月絵美 田中飄 佐野史郎 ほか

作品のあらすじ

大正時代の画家・村山槐多の描いた「尿する裸僧(いばりするらそう)」という絵画に魅入られた女がいた。その名は法月薊/のりづきあざみ(佐藤里穂)

女は街ゆく人々に槐多の絵を見せ「槐多を知っているか?」とインタビューをしていた。そこへ現れた男…槌宮朔/つちみやさく(遊屋慎太郎)は、「私がカイタだ」と言った。

薊は朔の後をついていく。朔は特殊な音域を聴きとる能力があり、村山槐多が自分に語り掛ける声を聴いたという。それ以来、槐多の存在に侵食され、自らが槐多だと思い込むようになっていた。

朔は自作した”ノイズ”を廃車工場の謎の男…式部鋭/しきぶさとし(佐野史郎)が作った改造車で発信しながら街を走っていたが、やがてその”ノイズ”に呼応したパフォーマンス集団の若者4人が合流し行動を共にするようになる。

村山槐多に魅かれ、突き動かされた若者たちの進むその先に待ち受けるものとは…

映画の見どころ(独断と偏見)

佐野さんが出演されると知って、どんな映画なのかを探ってみたところ、なにやら怪しい雰囲気。一筋縄ではいかなそうなお話に興味津々。

実は、映画館のような人が集まるようなところに出向くのがより苦手になってしまった。ここ数年個人的にソーシャルディスタンスという施策が心地よかったせいかもしれない。よほど鑑賞意欲が高まった時にしか映画館にはいかない。推しが出ていたとしても、「これは私には向かなそう…」という場合には劇場での鑑賞を見送ることもある。

だが、この映画は違った。予告編動画をみて「劇場で観るべき」だと思った。後日DVDソフトが出たとしても小さいTVのサイズではだめだ、と直感的に感じたのだ。初日舞台あいさつに佐野さんが来る!と分かった時点でもうこれはいくしかないと、チケット予約が始まるや否や最前列をGETした。


ここまで気合を入れて新作映画のチケットをとったのは初めてといっていいかもしれない。それぐらい興味がわいていた。

『予備知識なく純粋な気持ちで飛び込んでみたほうがいいかな』とも思ったが、話の軸となる『村山槐多』を知らなければこの映画の魅力は半減するかも…と感じたので槐多に関するお勉強だけはしてみた。

とにかくパワーがある。絵や物語の好き嫌いはあると思うし、万人が好きだ!というものではないと思う。が、熱量を感じる。

そんな槐多に触発されて作られた物語、ワクワクする。そしてちょっと怖い。
かなり期待して劇場へ。

ストーリーはあるにはある…だが、かなり異世界。登場人物の誰かに感情移入し、映画の世界に早々に没入したかったのだが、それができそうでなかなか…最初の30分くらい入り口が見つからなかった。

例えるならば…ダリの絵画を観て、これは…どういう意味なんだ?何を表現しているんだ?でも美しい…うーん…この思いはどこから来るんだ?と絵の前で自問自答して唸る感じ。

唸りながら、この映画の中のいろんなメタファーを探し、自分なりの答えを当てはめた結果、この映画は過激な姿をしているが、実際は純粋で素直な映画なのでは…と思い、強烈な作家の作品・功績に憧れ、何者かになりたい・この世に存在したい…あまつさえその憧れそのものになりたいともがき苦しむ人の物語のように感じた。

「村山槐多の映画を撮りたいと思っているがなかなかうまくいかない」といって脚本を手直しし続けている朔、「槐多」という強烈な個性に魅入られ・飲み込まれ、やがて「デスマスク」をつけ、自分の顔を隠し踊り狂い喝采を浴びたのはいいが、仮面が外れなくなり、やっとの思いで外した仮面の下の自分の顔は爛れてしまったパフォーマーたち…


かわいい女優にあこがれて近づこうと整形手術したり、誰かの作風をトレスして創作したり、SNSなどで自分の信じる論を振りかざし匿名で書き散らし傷つき傷つけること…といった、自分らしさや自分の主義主張よりも、憧れや理想のほうがいつの間にかでかくなってしまい、自分を見失ってしまうような‥‥登場人物たちはそんな若者のイメージと重なる。

理想や憧れに取り憑かれすぎると自分の個性がなくなり、やがて自分という存在が破綻する…素顔になってみたとき、アイデンティティとはどこにあるのか、そんなことを悩み考えたことのある者にとって(特にアーティストにとって)結構刺さる内容じゃないかなと思う。

お目当ての佐野史郎さんは、廃車工事の男…
ご本人曰く過去と今を橋渡しする役。
ファンタジーに説得力を持たせる重要な役割を担っておられました。

あんまりネタバレしないように説明するのが難しいんですが
昔好きだった人への執着を持ち、若い子を押し倒しちゃう役だったので
「こういう設定大好き!」とわたしは静かに興奮が爆発していました。

そしてそのシーンを見ながら
2023年1月の「林海造監督復活祭」のトークイベントで
『ひさびさに女性を押し倒した』と言っていたのはこの映画だったのかぁ…と納得

舞台挨拶はみんな優しい柔らかい雰囲気で、本当にさっきの映画にみんな出ていたの?というくらいさわやかな方ばかり。そしてこの作品をとった佐藤寿保監督ももっとこわ~い感じなのかな?と思っていましたが、とってもテンションが高くて面白くて一気に大好きになっちゃいました。きっと映画を撮るのが大好きなんだろうなと。

最近のコンセプトありきの映画…とくに「この映画は泣ける!」「この映画は感動する!」みたいな映画ばかり観てる方は、一発この映画をガツンと観ていただいて不思議体験をしてほしいな。各地での上映、ご盛況お祈りしております。


興奮しすぎて、のぼせて、やっとの思いで映画館を出たら
ちょうど佐野さんがファンの方々からサインを求められているところに遭遇。
(こういう偶然ってあるのよね…)
映画に刺激をうけたあとということもあって、佐野さんに少しだけアタックしてしまった(;^_^A…とはいっても握手と1月箱根に行きますね~というお話するくらいでしたが…次のお仕事もあってお急ぎのところ優しいご対応でした。すみません。ありがたや。

わたしにとっての「佐野史郎」という存在は、この映画で言う「村山槐多」のようなもので、時にギラギラとした刺激をくれる存在だし、トキメキや狂おしい感情を与えてくれる愛する存在であり、お芝居や音楽で気づきを与えてくれる…そんな憧れ・理想の存在で、素敵なお方です。

アーティストのはしくれとして、憧れや理想は越えていかなければいけない壁であることはわかっています。その壁を越えた向こうにきっと自分だと胸をはって言える”求めるもの”があると思います。憧れの人から放射される強いパワーを自分のエネルギーにして高い壁を飛び越えていくには相当な覚悟と努力が必要で、まだまだわたしは全然足りていません。でも自分なりに決着をつけたいし、理想の壁を越えたいな!とこの映画をみて改めて思うのでした。頑張る。いつもありがとう佐野さん。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:式部鋭
職業:自動車工場で働いているが…もともとは…?
女性関係:昔好きだった女性への慕情を捨てきれずにいる様子


おまけ:舞台挨拶のお写真(撮影・拡散OKだった)


舞台挨拶の中身はこちらをご参照ください>>ネットで公開されている記事
nordot.app

S.R.I 所長だより(2024.1)

今更ですが…

あけましておめでとうございます。

更新ペースがすっかり落ちている当ブログですが

2024年もどうぞよろしくお願いいたします。



ひっそりとイメージアイコン的なものを作ってみました。




 

 

 

 

 

 

2023年10月あたりから2024年1月までのあいだ

所長だよりもさぼっていたわけですが(;^_^A

その間に結構いろいろ動いてました。


何とか更新ペースを上げたいと思っています。
そもそも読んでくれてる人がいるのかどうかわかりませんが
できるだけ珍しい作品とか観てほしい作品とかを取り上げたいな~とおもってます。

 

今後ともごひいきに。

2024.1 工藤友美

 

 

 

2023年11月~12月 佐野史郎さん出演情報まとめ

みなさん。私の研究所へようこそ。
工藤友美です。

 

最近いろいろと嬉しいことがあった割にはせわしなく、ブログの更新が止まっておりますこと、ご訪問者の皆様にお詫び申し上げます…

 

せっかくご訪問いただいたところ、ただ引き返していただくのも申し訳ないので、最近の佐野さんの出演情報・イベント情報・WEB記事などをここにまとめておきますので是非チェックしてみてください(佐野さんの公式サイトと併せてご確認いただけますと幸いです)。

 

◆佐野さんご出演映画情報

おしょりん

https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin/

福井県にて先行公開後、11月3日より角川シネマ有楽町ほか全国にて公開

監督:児玉宜久

出演:北乃きい森崎ウィン駿河太郎高橋愛、秋田汐梨、磯野貴理子津田寛治榎木孝明東てる美佐野史郎、かたせ梨乃、小泉孝太郎

www.youtube.com



メガネが、彼らの<せかい>を変えた。
日本の眼鏡の95%を生産する福井。
ゼロから立ち上げた兄弟と、二人を支え続けた妻の、情熱と愛の物語。
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火だるま槐多よ

https://hidarumakaitayo.com/

12月23日(土)から1月12日(金)まで3週間
新宿K’s cinemaにて公開スタート
監督:佐藤寿保
脚本:夢野史郎  、村山槐多
出演:遊屋慎太郎 、佐藤里穂  、工藤景 、涼田麗乃  、八田拳 、佐月絵美 、佐野史郎

映画『火だるま槐多よ』は、22 歳で夭逝した天才画家であり詩人の村山槐多(1896~1919)の作品に魅せられ取り憑かれた現代の若者たちが、槐多の作品を彼ら独自の解釈で表現し再生させ、時代の突破を試みるアヴァンギャルド・エンタテインメント。

www.youtube.com


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幽霊はわがままな夢を見る
 https://www.yureiwagamama.com/
2023年12月2日(土)〜8日(金)
シネマサンシャイン下関 先行上映後、全国順次ロードショー
監督:グスーヨン
出演:深町友里恵、加藤雅也大後寿々花、西尾聖玄、山崎静代(南海キャンディーズ)、佐野史郎ほか

幽霊はわがままな夢を見る 予告編


幽霊はわがままな夢を見る 佐野史郎さんメイキング

www.youtube.com

◆佐野さんご出演ラジオ番組

公益財団法人日本尊厳死協会プレゼンツ My LIFE! My CHOICE!!
各界の有名人が、生きてきた「マイライフ」の中で行ってきた素敵な「マイチョイス」を語ってもらうラジオ番組
 TBSラジオ:12月10日日曜日 5:00~5:30
ラジオ大阪:12月9日
毎週土曜日 11:15~11:45
radikoだけでなく後日YouTubeでの動画配信もある予定。

◆佐野さんご出演WEBコンテンツ

オカルトエンタメ大学

怪談、心霊、村の風習、異界駅、都市伝説などなど様々なオカルト情報を、その道の専門家たちによる授業を通して、どこよりも詳しくどこよりも楽しく学べるチャンネルのゲストに佐野さんがご出演

【俳優・佐野史郎さんが登場】


佐野史郎×怪談会①】

佐野史郎×怪談会②】 

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ジョージア】冬の2分ドラマ
「毎日って、けっこうドラマだ。めんどいお父さん」編

テレビで放送されましたがYouTubeで観られます!!

 

◆佐野さんインタビュー(WEB・新聞・フリーペーパーなど)

熟年ばんざい
入手できない場合は電子版が閲覧できますよ!是非どうぞ

毎日新聞 12/10号

 

まいどなニュース
中日日報

 

家政婦は見た!26 華麗な外交官一族の愛と欲 女たちの乱れた関係…秋子、大統領を討つ!?

家政婦は見た!26
華麗な外交官一族の愛と欲 女たちの乱れた関係…秋子、大統領を討つ!?

制作:大映テレビ テレビ朝日
プロデューサー:関拓也  柳田博美  木村康信  塙太志  塙淳一
脚本:柴英三郎
音楽:坂田晃一
出演:市原悦子 かたせ梨乃 北村総一郎 佐野史郎 田畑智子 金沢碧 野村昭子 音無美紀子 若林豪 夏木陽介

テレビ朝日開局50周年記念特別企画 家政婦は見た!ファイナル
※シリーズ最終作です。
Amazonプライムビデオで見ました

作品のあらすじ

今回、大沢家政婦紹介所所属の家政婦・秋子(市原悦子)が派遣されたのは外務審議官・宮木一政(佐野史郎)の屋敷。とある日、地方新聞の女性記者・利根奈央(田畑智子)が「外交官三代」という企画記事の取材で宮木家を訪ねてくる。一政の妻・由子(かたせ梨乃)は笑顔で迎えるものの、奈央の本当の目的が、各国大使を歴任した一政の父・浩文(北村総一朗)への取材だと知り激怒。奈央を追い返す。どうやら明らかにしたくない「過去」があるらしい…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

土曜ワイド劇場の名物シリーズ「家政婦は見た!」最終作に佐野さんが出演。

マスコミ・政府を揺るがす「アフリカのある共和国との密約」をめぐる国際的なスキャンダルをベースにしたスケールの大きい物語となっているが、描かれるのは「家族」と「絆」の物語。

スキャンダル情報流出を防ごうとする、外交官の家族たち
夫や息子、娘の未来を案じる妻
事件により未来を奪われた家族たち
祖父を案じる孫
なくなった妻のことを思う夫
昔お世話になった人を思う女性
遠い祖国を思う、日本滞在の外人たち、そしてそのサポートをする女性

いろんな家族・絆があって、どれも形は違えど幸せを願えばこそ…その思いが絡みあったお話である。

しかし、改めて「家政婦は見た!」を何本か見たが「劇場中継」のようなドラマだなぁという印象。秋子は派遣先の複雑な事情をモノローグではなくて独り言で視聴者に説明してくれるし…登場人物も内緒の話をがんがん秋子の前で話すし、おいおいおいと突っ込みどころ満載(笑)

そんなわけで秋子が誰に味方するかははなからわかりきっているのだが
このシリーズによくある、財産分与とか愛人とかがあんまり絡んでこないので肝心の見所がただの人情劇になってしまった気がする。もったいない。Gメンが二人もキャスティングされていて絵面が強いがドンパチはない(あたりまえ)。サブタイトルに「愛と欲」「乱れた関係」とある割には中身はそうでもないし(色気もない)。ファイナルなので後味さわやかにしたかったのか…?

佐野さんは外務審議官でかたせ梨乃さんの旦那様。

いつもこういうエリートの役だと「お堅いながら嫌味な雰囲気の男性」が多いが…花をスケッチするなどの芸術肌で淡々と物事に対処するエリート&クールな旦那様…いや…クールというより「冷めている」のかな。外務審議官としてちょっとやそっとのトラブルには動じない…というキャラクターを形成している印象。かたせ梨乃さんがかなり感情的な奥様を演じているため、佐野さんの淡々とした芝居が際立っているのかもしれない。

あとてっきり佐野さんに愛人でもいる設定なのかと思いきやフツーのおとーさんだったのでやや肩透かし…まぁかたせさんが奥様なら愛人なんかいらないよな(個人的感想)。お父様が北村総一朗さんというのはなんかわかる。目の雰囲気が親子っぽくていい感じ(笑)。

ここまでいろいろ書いたが…なんでこのドラマに佐野さんみたいなリアルな口調で芝居をする役者をキャスティングしたのかよくわからないな~と思いながら視聴。出番もあまりないので、本当は演じるべき人がほかにいて、たまたま佐野さんになったとか…などと邪推したり…もやもやしながら鑑賞していると終盤にさしかかったあたりで…

お父さん(北村さん)から写真を一枚手渡された、息子の佐野さんが
写真を見て一言…



「お母さん…」




「おかあさん!?」
ま、まさかこのために
佐野さんを呼んだのではあるまいな?!



か…考えすぎか…

考えすぎだよな…

仰々しいお芝居の中で徹底的にクールにふるまう佐野さんを堪能できる1作(笑)
視聴はアマゾンプライムビデオやテラサなどで手軽に行えます。
ぜひぜひお時間ありましたらどうぞ。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:宮木一政
職業:外務審議官
女性関係:由子(かたせ梨乃) 一男一女あり。愛人は無し。

おまけ

工藤はアマゾンプライムビデオで鑑賞したのだが、
このファイナル、土曜ワイド劇場で放送されたシリーズの通し番号で行けば「26」。でもAmazonでは「24」となっていた。つまり2本欠番になっているということで、ちょっと気になってWikipediaにてラインナップ調べてみる。

欠番となっているのは「1」と「17」。

第1作「松本清張の熱い空気 家政婦は見た!夫婦の秘密“焦げた”」(1983年)
稲村春子(達也の妻) - 吉行和子
川原寿子(春子の妹) - 山口いづみ
川原則夫(寿子の夫) - 高岡健
大津(達也の弟子) - 中丸新将
稲村正一(稲村家の長男) - 佐野大輔
稲村健二郎(稲村家の次男) - 柴田一幸
稲村ツネ(達也の母) - 鈴木光枝
稲村達也(大学教授) - 柳生博

最初の作品は現在は1としてカウントしないケースがあるそうでこれは納得。
松本清張先生も「後はオリジナルで好きなように作っていい」といったとか

参照:市原悦子はなぜ『家政婦は見た!』の主演になれたのか…視聴率30%超を記録した“土ワイ”の制作秘話 | 文春オンライン


「17」はなんで外してあるんだろう?DVDBOXにも収録されていないのですよ。なにかクレームがついたのかしら。ご存じの方いらっしゃったら教えてほしい。

第17作「花の一族、愛と欲のからみ合い 家元の座を狙って妻、姑、娘、愛人たちの戦いが始まった」(1999年)
高根沢竜生(華道高根沢流 家元) - 田村亮
高根沢理枝(竜造の妻) - 夏樹陽子
高根沢光子(竜生と春子の一人娘) - 渋谷琴乃
高根沢竜造(竜生の弟) - 寺泉憲
高根沢歌子(竜生の母) - 東恵美子
竹村烈 - 本田博太郎
岩木有作 - 嶋尾康史
川野日出(竜生の愛人) - 藤井佳代子
中山長三(元総理大臣) - 神山繁
中山道子(中山の娘・参議院議員) - 野川由美子
高根沢春子(竜生の妻) - 山本陽子

【お知らせ】写真展「佐野史郎写真展 瞬間と一日」2023年10月より開催

prtimes.jp

佐野さんの写真展が開催される運びとなったようなので
触れておきたいと思います。

写真展について

映画やドラマ、舞台、音楽、そして写真活動など幅広く活躍する俳優、佐野史郎による写真展を開催します。本展は、彫刻の森美術館2024年カレンダーのための撮影を依頼したことから実現しました。 カレンダーに採用された作品は、野外彫刻美術館を題材にしており、〈ピンホールカメラ〉という古典的な撮影方法も用いています。小さな穴から差し込む光線を通じて像がフィルムに焼き付けられるピンホールカメラによって、独特な質感と精緻なディテールが生み出されています。これらの作品は、昔ながらの技法と現代の視点が見事に融合し、佐野の写真家としての原点を表現しています。 さらに、佐野家に保管されているアルバムや、これまでに撮影した作品と共に佐野の写真活動を辿る「佐野史郎 写真史」を自ら綴り、展示いたします。(全64作品予定)

prtimes.jp

開催概要

展覧会名 : 佐野史郎写真展 瞬間と一日

会  期 : 2023年10月14日(土)~ 2024年1月14日(日)

会  場 : 彫刻の森美術館 丸太広場キトキ

開館時間 : 9:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)

料  金 : 美術館入館料

       大人 1,600円、大学・高校生 1,200円、中学・小学生 800円

休 館 日   : なし(年中無休)

主  催 : 彫刻の森美術館(公益財団法人 彫刻の森芸術文化財団)

協  力 : 東京リスマチック株式会社、サンケイ総合印刷株式会社、株式会社mewgull、吉原写真館

特設サイト: https://www.hakone-oam.or.jp/specials/2023/shirosano.photographyexhibition/

展示作品数:64点(予定)

 

グッズ

2024年彫刻の森美術館カレンダー 
2023年10月12日(木)発売予定 価格¥1,540(税込) 
サイズ:壁掛けカレンダー(使用サイズ縦30cm×横30cm)
購入方法:彫刻の森美術館ショップ、一部書店、amazon等で販売予定

ラジオ出演

2023年10月13日(金)20:00〜21:00/ニッポン放送 (FM93/AM1242/radiko
出演:佐野史郎松任谷正隆
楽家松任谷正隆をゲストに迎え、「彫刻の森美術館カレンダー」の話題を入り口に、箱根、写真、彫刻、音楽について語り合う1時間番組です。 松任谷は、佐野の4年ぶりとなる新アルバム「ALBUM」(今年7月5日発売)にバンドSKYEとして参加。音楽や写真を通じてふたりが紡ぎだす“箱根の魅力”をお楽しみください!

トークショー

開催日:2023年10月14日(土)13:30〜14:30 
会場:彫刻の森美術館 丸太広場キトキ 
トークテーマ:ミュージックとアート、彫刻の森、写真 など 
出演:佐野史郎立川直樹
参加料:2,600円(入館券&グッズ付き) 事前申し込み/応募人数100名
特設サイトよりトークイベント参加券付きの入館券(電子チケット)を事前にご購入ください。 
発売開始 8月28日(予定)。詳細は特設サイトをご確認ください。


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事務連絡は以上です

ここからは工藤の暑苦しい愛をつづります(笑)

プレスリリースの作者コメントをみて少しびっくり。

「この度、2024年のカレンダー撮影のご依頼を受け、一年をかけて箱根彫刻の森、美ヶ原高原に展示されている作品を中心に撮影を続けてまいりました。 さらには、こうして写真展をも開催していただくことになりました。」


1年がかり!?

忙しい中を縫ってひそかに進行していたプロジェクト。
驚く一方で
そういえば佐野さん、3月に箱根彫刻の森に足を運んでいらしたな~と思いだす。

www.instagram.com


わたしとしては佐野さんのお身体心配なので、
のんびり無理せずお仕事やってほしいと思うのですが、
様々な想いから、動かずにはいられないのだろうな…とも。

あと、佐野さん…原則仕事を断らないって公言してますしね…(;^_^A

大病を患い、復活し、ご自身の身体を労りつつ、
これまで以上に自分のやりたいことに全力を傾けているご様子の佐野さん。

そんな大好きな佐野さんからパワーをもらいつつ
自分も創作頑張らなきゃ!と決意するわたくし、工藤なのでした。

佐野さんの写真展、ぜひ皆様も足をお運びください!!

青い鳥(1997)

青い鳥

放送データ

放送日:1997年10月10日-12月19日 金曜10時 全11回
制作:TBS
プロデューサー:貴島誠一郎
原作・脚本 :野沢尚
音楽 :S.E.N.S.
演出 : 土井裕泰 竹之下寛次
プロデュース補 :那須田淳
出演:豊川悦司 夏川結衣 佐野史郎 永作博美 鈴木杏 山田麻衣子 
   りりぃ 仲谷昇前田吟
主題歌: globe「Wanderin' Destiny」 (avex globe)

作品のあらすじ

長野県「清澄駅」で駅員をしている主人公・柴田理森(豊川悦司)の前に、現れた一人の女性…町村かほり(夏川結衣)。都会的な雰囲気の美しいその女性は、町の権力者の息子である綿貫広務(佐野史郎)の妻…広務から熱望され、前夫の暴力から救い出してくれたことから広務と再婚し、娘・詩織(鈴木杏)をつれて清澄に暮らし始めたが、田舎での生活や舅・純一朗(仲谷昇)からの嫌味にひたすら耐える生活をしていた。そんなかほりの娘・詩織は電車通学を通じ、駅員の理森になつく。とある日、詩織を駅まで迎えにきたかほりに理森は心奪われる。また、息苦しい生活を送るかほりもまた、素朴な理森に次第に心惹かれ、救いを求めていく。ふたりの許されざる恋は、密会を経て、やがて夫・広務の知るところとなり…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

このドラマ、企画準備に1年、撮影に半年という長い年月を費やして作られていて、北海道から鹿児島までロードムービースタイルの全国縦断ロケを敢行したという、バブル後に制作されたドラマとしてはかなり珍しい「大盤振る舞い」なのが魅力。

また、プロデューサーはわたくし工藤の大好きな【誰にも言えない】を手掛けた
貴島誠一郎(大尊敬!)


1995年に貴島さんがプロデュースした【愛していると言ってくれが大ヒット。そのドラマに出演され、多くの女性を虜にした豊川悦司を主役にした新しいドラマを作る!ということで制作予算がたくさん確保でき、連ドラらしからぬスケールで制作されたもよう。

また、脚本は【親愛なる者へ】【素晴らしきかな人生】【この愛に生きて】【恋人よ】などで知られる野沢尚。貴島さんが野沢さんにドラマの脚本を依頼したのには驚いた。なぜならこのお二人、ライバル関係のような間柄だったからである。


ライバル関係の図式としては以下のとおりである


1992年
フジテレビ 木曜劇場【親愛なる者へ】脚本:野沢尚
(出演:浅野ゆう子柳葉敏郎横山めぐみ佐藤浩市

TBS 金曜ドラマ【ずっとあなたが好きだった】脚本:君塚良一
(出演:賀来千香子布施博佐野史郎野際陽子

 

1993年
フジテレビ 木曜劇場【素晴らしきかな人生】脚本:野沢尚
(出演:浅野温子織田裕二七瀬なつみ佐藤浩市ともさかりえ

TBS 金曜ドラマ【誰にも言えない】脚本:君塚良一
(出演:賀来千香子佐野史郎山咲千里羽場裕一野際陽子


1994年
フジテレビ 木曜劇場【この愛に生きて】脚本:野沢尚
(出演:安田成美・岸谷五朗豊川悦司深津絵里嶋田久作
TBS 木曜【長男の嫁】脚本:大石静
(出演:浅野ゆう子石田純一鈴木杏樹段田安則野際陽子

1995年
フジテレビ 木曜劇場【恋人よ】脚本:野沢尚
(出演:鈴木保奈美岸谷五朗鈴木京香佐藤浩市
TBS 木曜【長男の嫁2~実家天国~】脚本:大石静
(出演:浅野ゆう子石田純一鈴木杏樹佐野史郎野際陽子

といった具合で、
野沢さんはフジテレビのドラマ脚本家として
貴島さんはTBSでドラマプロデューサーとして
同時期に鎬を削っていた。

ちなみに1993年【素晴らしきかな人生】を手掛けていたころの野沢さん、ドラマの脚本にめどをつけて、映画を観に行っているのですが、その映画とは佐野史郎さんと横山めぐみさんのお二人が出演した【ちぎれた愛の殺人】。脚本家の厳しい目線で鑑賞した感想とともに、こんなことがつづられていたので引用。

野沢尚公式ブログ: 映画館に何故、現代がないのか

去年、佐野史郎が冬彦さんをやった。おかけで同時期にやっていた僕のドラマはかすんでしまって悔しい思いをした。冬彦さんの造形は、いかにも刺激好きな視聴者に巧みにおもねた嗜好品だったと思うけど、よくも悪くも、今の時代の空気は背負っていた。
キャラクターの幼さが、現代人そのものの幼さである……という観点で見れば。


「冬彦さんの造形は、いかにも刺激好きな視聴者に巧みにおもねた嗜好品」

この表現お見事である(笑)
そしてちゃんとドラマチェックしてたんだ。

そんなこんなで野沢さん自身にもライバル関係の意識があり「この人(貴島さん)からは仕事のオファーは来ないだろう」と思っていたらしく(ドラマのシナリオ本より)、依頼があったときはさぞかしびっくりしたのではないかと。

視聴者の求めるものを察知し大幅に脚本変更することもいとわない手法の貴島さんと、初期段階で”この人間はどういうレールの上で生きてきたか”をちゃんと示す手法の野沢さんとがタッグを組む【青い鳥】…当時どんなドラマになるのか非常に興味深かった。


だが、わたくし工藤、名作と名高いこの【青い鳥】のリアルタイム視聴に挫折している…何故かって?答えは簡単。

佐野さんの演じる綿貫広務の立場が、観ていてつらい…

なので、成人してからあらためて鑑賞。それでもちょっと観ていてつらいよ。
【青い鳥】ファンの方々、大変申し訳ない。わたしは広務派なんだ…

※以下、ちょっと恐る恐る見ているので解釈違いがあればご指摘願いたい

このドラマ、【ずっとあなたが好きだった】と同じような構造で、
登場人物の誰に肩入れするかでかなり印象が違うドラマだと思うのだ。

理森(豊川悦司):心優しい駅員。人妻とその娘を遠くから見て惹かれていき、自分との環境を重ね葛藤しながらも気持ちが通いあった結果、旦那に知られることとなり、それがきっかけで人妻とその娘が引き離されそうになるが、その姿を幼いころの自分と重ね衝動的に人妻と子供をつれて逃避行を決行する(主人公)

かほり(夏川結衣):生活には不自由していないはずの人妻。田舎&舅の嫌味で窮屈な生活を強いられて不満は口に出せずストレスフル。前の夫のひどい仕打ちから救い出してくれる人と結婚してやっと幸せになれると思ったのに、前の夫とのことは金で解決したと知って呆然とする一方、静かに優しく寄り添ってくれる男と子供を連れて逃避行する

広務(佐野史郎):親のレールを走る男。銀座のクラブで一目ぼれした女性であるかほりの苦境を金で解決して救い出し、妻にしてそれなりの生活をさせてあげている。学生時代のコンプレックスや父親との軋轢&母親の死による家庭へのあこがれなどが垣間見え、やや性格が屈折しているものの彼なりに妻を愛している

…結構ざっくり書いてしまったが、この三人の立場と思いを考えたとき、冷静に考えるとやはりかほりが一番悪い気がするのだ。解決すべき問題に正面から向き合っておらず、自分の力で解決していない。そして何よりも若干娘を蔑ろにしているところが気になる。振り回される娘が傷つくことは母親ならば想定してほしい…がそこがうまくこなせていないように見えるのは彼女の性分が「母」ではなく「女」であるということなのか。

理森は父・憲史(前田吟)に「お前のやってることは生活じゃなくて旅行だ」と言われていたがまさにそのとおりである。逃避行する三人の行動には未来が無く、ひとときの幸せはあるかもしれないが、今その時しかない。


追ってくる旦那がいる、連れ戻されたら不幸になる、子供と母親も引き離されるだろう…というそのドキドキハラハラを固唾を飲んで見守るのがこのドラマの楽しみなのだと思うし、トヨエツのかっこよさに目を奪われて、ぽーっとのぼせてしまいそうになるんだけども…しっかり構築された人物設定とリアリティのある舞台であるが故に、この逃走劇を観ていても「幸せになれる方法を立ち止まって考えずに逃げるのは大人のやることではない」という思いが頭から消えないわたし。

また、かほりは結果的に理森・詩織・広務に暗い影を落としていなくなるのだが…結果、かほりが贖罪のため&理森を護るために実行したであろう「強制リセット」は罪をあがなうどころか、これからも生きていかなければならない理森にさらなる「十字架」を押し付けていったのではないか。理森は生きることで贖罪をするのだが、その姿はなんとも可哀想に思えてしまう。

またそんな理森を憎みつつ、真実を知り、やがて愛するようになる詩織の心情も、かほりの面影を抱きつつ、その娘・詩織の心を最終的に受け入れる理森の心情も私にはどうもわからない…。

なので、理森・かほり・詩織の逃亡生活を観ているよりも、広務が血相を変えて「どんなことしてもいいから妻を連れ戻したい!おれが望んで手に入れた女なのだから!」という執念の方がよほどリアリティがあり、いっそ元凶を断ち切ってやる!と言わんばかりに斧を握り締める広務の表情を観ると、そちらの方を応援したいと軍配を上げてしまうのはやはり贔屓目なのか…?


佐野史郎さんの役どころデータ

役名:綿貫広務(わたぬきひろむ)
職業:綿貫建設専務→清澄市長
女性関係:妻・かほり 娘:詩織(広務の実子ではなく、かほりの前夫との娘)

なお、佐野さんもご自身のサイトで「撮影裏話」をつづっている。
「青い鳥」ファンにはたまらない内容になっていると思うので未読のかたは是非ごらんください。

佐野史郎/撮影現場、密着レポート

<<おまけ>>

この記事、2023年の1月くらいに書き始めて、ちょっと辛口かな~偏見かな~「青い鳥」ファンの人怒るかな~(;^_^A)などと悩み続けながら書き上げた後ずーっと下書きに入っていました。久々に読み返したら自分の文章じゃないみたいだった(笑)そろそろ出してみるか、と思って出しました。


このドラマの佐野さん成分以外で好きなところは北海道が出てくること。
北海道の景色がドラマに出てくると、なんとなく親しみを覚えます。
ふるさとー!って感じです。


第7章で宇梶さんが探す湖の候補として「朱鞠内湖(しゅまりないこ)」を出していたのが個人的にツボでした。あまり北海道出身でも「朱鞠内湖」って口に出すこと少ない気するのよね。

 

 

月曜プレミア8 警視庁強行犯係樋口顕 雛菊(2023)

 

 

警視庁強行犯係樋口顕 雛菊

放送データ

放送日:2023年6月26日20時 月曜
制作:テレビ東京 BSテレ東 ユニオン映画
プロデューサー:山鹿達也(テレビ東京
        元信克則(ユニオン映画) 岡本慶章(ユニオン映画)
チーフプロデューサー:中川順平(テレビ東京
原作:今野敏「警視庁強行班係・樋口顕」シリーズ(幻冬舎
脚本:坂上かつえ
監督:金佑彦
音楽:福廣秀一朗
主題歌:ReN「Decision」(ワーナーミュージック・ジャパン)
出演:内藤剛志 矢田亜希子 逢沢りな 佐野岳 片山萌美 小松利昌 斉藤暁
   霧島れいか 生駒里奈 武田航平 瀬戸さおり 金児憲史 
      篠山輝信 オカリナ(おかずクラブ川上麻衣子 榎木孝明 佐野史郎

「樋口顕」放送20周年記念SPとのこと。

作品のあらすじ

主演・内藤剛志×原作・今野敏テレビ東京で放映されている刑事ドラマシリーズの一つ。

今回の事件は芝浦埠頭で絞殺体が見つかったところから始まる。くの字に曲がった遺体より、別の場所で殺害され、長時間かけて車で運ばれてきたとにらむ。

事件の捜査にあたる警視庁捜査一課・強行犯係の樋口顕(内藤剛志)は氏家譲(佐野史郎)の情報で、身元が山下ひろ子(生駒里奈)だと知る。ひろ子は6年前に夫・山下淳史(武田航平)と愛人・菜摘(瀬戸さおり)の間に生まれた子を誘拐した過去があった。その後、山下は菜摘と再婚し、ひろ子は慰謝料を請求。しかしその慰謝料請求は、ひろ子を不憫に思った舅によるもの。当時弁護を担当した草間季衣(霧島れいか)の話では、ひろ子は離婚に消極的で慰謝料も季衣の説得によるものだった。

また調べをすすめるうち、ひろ子は、介護施設に勤務していたが、自ら介護施設を開業する夢を叶えるため退職したばかりだったという。また、ひろ子の家の前で元夫である山下がひろ子と接触を試みていたことが分かり…

ドラマの見どころ(独断と偏見)

今回は、さまざまな【親子】を取り巻く悲しい事件。もっと愛憎渦巻く物語になるかと思いきや…どちらかというと、人のあたたかさとそれを踏みにじる悲劇を描くのがこのシリーズの特徴かなぁと。ミステリードラマ・サスペンスドラマとしてはちょっと物足りなさを感じてしまうのですが…令和の時代、地上波でのアプローチとしてはこれが正解なのでしょう。

とはいえ、今回のスペシャル…帰ってきました氏家さん。おかえりなさい。
スペシャルだとあまり出番ないのでは…と心配になりましたががっつり活躍してくれました。これがとにかく嬉しい…!

樋口の姿を見つけ、寄ってきて

「オレはいつもお前さんの救世主だな。今回も助けてやるぞ!」

だって…!
冒頭からぐっとハートをつかんできますね~!
控えめに言って最高ですよ。

あと、わたしは子供の心に寄り添う氏家さんを見るのが好きですね~もともと所作が柔らかい佐野さんなのですが、子供相手のお芝居はしぐさがさらに優しくなるのよ。
イラスト書きましたんでこちらにのせておきます。


赤ちゃんを抱く手とか、子供の肩に触れてあげたりとか…

あと、お母さんへの説教とか、よかったな。
優しいからこそ、強く言うという…

このドラマは、内藤剛志さん演じるところの樋口が硬くてまじめで控えめなキャラクターなんで、どうしても静かなドラマ展開になってしまうんですよね~。樋口は、めちゃくちゃクズの相手でないと怒りを露わにしないのです。基本的に部下にも犯人にも「諭す」感じ。お坊さん的な(笑)。感情的にならない。


なのでおそらく脚本を書く上では、公務員の割には結構無茶苦茶なこともやったりする氏家さんが動かしやすくなっちゃうんですよね。過去の事件を振り返ってみても、過去にしょっぴいた奴をちょっと脅して情報を得るとか、道化になって情報を集めたり、真実を言わせるためにカマかけたりとかしてますからね…(笑)視聴者の感情を派手に代弁するのも氏家さんの役目かなぁ、と思ったりします。よっておいしいシーンがまぁまぁあるんですよね。わたしは氏家さんラブなので文句ないのですが…内藤さんにも見せ場作ってほしいな~たまに暴れてほしいです!!

なんか新作つくりそうな気配を感じてるんだけどな~どうなりますかね。
じっくりしっかりと脚本練って新作作ってほしいな!


ドラマ自体は配信サイトで簡単にみられますので
サクッとみられるミステリー、ぜひご堪能ください。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:氏家譲(うじいえゆずる)
職業:警視庁生活安全部少年事件課少年事件第三係長…が最新の役職かな
女性関係:バツイチの設定。女や子供には基本優しい。

S.R.I 所長だより(2023.6→2023.7)

私の研究室へようこそ。
工藤友美です。

更新頻度が低下しております。作品はたくさん見てるんですが…文章にするとなると気力や体力が必要なようで結構時間かかります。暖かく見守っていただけたら幸いです。

 

なんといってもこの2か月の間ではらはらしたのは佐野さんの緊急入院でした。

6月中旬には関西の放送局の生放送に出たりしていらっしゃったので
いろいろお疲れだったのかなと思いますが…


とりあえず退院後の公式サイトでは

入院前から撮影していたのですが、幸いにも元々のスケジュール通りに撮影が組まれていたこともあり、なんとか現場のスタッフやキャストの皆さま方には、ご心配をおかけしてしまったものの、無事に撮影を終えることができ、ホッとしているところです。

との記述あり…!?

ええ~映画撮影なんかしていたんだ…と。
佐野さん、多発性骨髄腫の治療後、結構ハイペースで仕事してるような気がするんで…もっとゆっくりしてもらっていいのに…などと思うわたくしではあります。

猛暑だし、佐野さん体調大丈夫かな~と毎日心配なのですが
7月16日のトークショーで元気なお顔を拝見することができました。よかった。

※感想などはFacebookで長々書きました。


6月~7月にかけてのその他のサノカツは以下のとおりです。
ちょっと少ないね。

観た
警視庁強行犯係・樋口顕(雛菊)
合理的にあり得ない探偵・上水流涼子の解明(最終回)
誰にも言えない(夏の間見るやつ始めました)
青い鳥(第7章)
警視庁さがし物係
警部補・碓氷弘一~殺しのエチュード
毎日が夏休み
アジアン・ビート
初体験物語
めざまし8
マムちゃんねる

聴いた
CDアルバム「ALBUM」
ラジオ「MORNING JAM」(6月15日・エフエム福岡
ラジオ「PAO~N」(6月13日・KBCラジオ

会いに行った
7月16日阿佐ヶ谷アートスペース・プロット「隅田川トークショー

ブログもひきつづきマイペースではありますが更新頑張ります。
健康第一でいきましょう。
また遊びに来てくださいね。

2023.7.31 工藤友美

 

ドラマスペシャル 警部補・碓氷弘一~殺しのエチュード~(2017)

ドラマスペシャル 警部補・碓氷弘一~殺しのエチュード

放送データ

放送日:2017年4月9日  21時
制作:テレビ朝日
制作協力 - 5年D組
プロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)、太田雅晴(5年D組
原作:今野敏エチュード」(中央公論新社刊)
脚本:池上純哉
監督:波多野貴文
警察監修: 倉科孝靖
法律監修 :平岡敦
音楽:デイブレイクワークス

出演:ユースケ・サンタマリア 相武紗季 滝藤賢一 三浦貴大 畑 芽育
   紺野まひる 羽場裕一 佐野史郎

作品のあらすじ

人気バンドのライブに集まる人の波。その群衆の中で一人の女性が刺殺され、目撃者によって石狩(五十嵐健人)という男が取り押さえられた。その翌日、別居中の娘・春菜(畑芽育)のピアノコンクールへ付き添いとして同行した碓氷(ユースケ・サンタマリア)は、駅で偶然女性の刺殺事件に遭遇。通勤客に取り押さえられた被疑者・野間(渋谷謙人)を緊急逮捕する。

家族との時間を優先するために捜査一課から装備課へと異動していた碓氷だったが、事件の目撃者となったことで西川参事官(羽場裕一)から連続刺殺事件の捜査に加わるよう命じられる。

多くの目撃者がいる中で現行犯逮捕した野間が取り調べで犯行を否定した。”もしかすると誤認逮捕では?”という疑惑が沸き起こり、混乱する現場…当事者の碓氷もおぼろげな記憶をたどり違和感を感じ始める。調査を続けていくとやがて別な事件が浮かび上がり…

非現場に異動したのに事件に巻き込まれてしまった不運な碓氷が女性心理捜査官・藤森紗英(相武紗季)と組むことになり、“連続通り魔事件”の真相に迫っていく。

ドラマの見どころ(独断と偏見)

ユースケ・サンタマリア主演のドラマ。90年代のハイテンションなユースケさんのイメージからアップデートができてない私。どシリアスモードのユースケさんに驚く(笑)
誤認逮捕・冤罪の真相を解き明かしていく内容で、絡み合った糸をじっくりほぐしていく感じのドラマ展開がはらはら。ただ、権力の問題が絡んでいる話なので真相が解明されてもちょっとやきもきする印象。しかしながらかっこいいユースケさんを堪能するにはもってこいのドラマでした。相武紗季さんも天然だけど才女で可愛いバディなのがよいです。

わが愛しの佐野さんは警視庁の係長さん。
イケオジのお偉いさんだった。結構軽い(笑)
でもこんな上司のもとで働きたい(デフォルト感想)

あとこの作品でも再び佐野さんと羽場さんが共演。『誰にも言えない』のふたりで私は
そわそわ(笑)。今回は佐野さんが可愛い係長で、羽場さんがちょっと嫌なえらい人。佐野さんと羽場さんの絡みちょっとあり。結構二人は共演しているのよね~共演多い人リストとかもそのうち作りたいと思ってます。

ドラマ自体は配信サイトで簡単にみられますのでぜひご堪能ください。

佐野史郎さんの役どころデータ

役名:鈴木滋(すずきしげる
職業:警視庁捜査一課第5係 係長
女性関係:とくに描写はありませんでしたが左手薬指に結婚指輪あり。